視覚と嗅覚で「ジャケ買い」する。大曲駅前に潜む、魔女とアロマの実験室

大曲駅前の商店街を歩いていると、突如として深いグリーンのクラシックモダンな外壁が現れる。

まるで海外の絵本からそのまま抜け出してきたような愛らしいファサードの正体が、「BAILEY BOOKS」だ。

BAILEY BOOKS(秋田)

ドアを開けると、古書店特有の紙の匂い……ではなく、フワリと上質なアロマの香りに包み込まれてハッとさせられる。

都内で長年書店員として経験を積んだ店主は、実はアロマテラピーの有資格者。

店内には「生活の木」の精油やハーブティーが並び、活字と香りがシームレスに交差する、なんともリラクシーで特異な空間を形成している。

BAILEY BOOKS(秋田)

しかし、空間の心地よさに油断してはいけない。

本棚のキュレーションは、なかなかにエッジが効いているのだ。

装丁が美しい韓国文学のペーパーバックから、難解な哲学書、さらには占星術や毒草(!)に関する本がひしめく魅惑の「魔女の棚」まで。

大型チェーン店のように記号的に分類された棚ではなく、店主の脳内の有機的なつながりや偏愛がそのまま具現化されたような並びは、眺めているだけで未知の好奇心がチリチリと刺激される。

本はテキストの情報だけでなく、装丁の手触りや、その空間で出会ったという「体験」込みで楽しむもの。

効率よく目的の情報を摂取するだけならスマホで十分だが、五感をフルに使って予期せぬカルチャーと「事故的」に出会いたいなら、この大曲の小さな実験室へ飛び込んでみてほしい。

(画像元:BAILEY BOOKS WEBサイトBAILEY BOOKS WEBインスタグラム より引用)