「やさしさ」にあふれた、人生の進め方

ハワイ、プロレス、ロック――。一見なんの関係もない3つのキーワード。でも、この異なる世界に共通するものは何か。

盛岡市大通にある「Pono books & time」の店主・小山由香理さんは答える。それは「やさしさ」だ。

子どもの頃、小山さんは本屋さんになりたかった。でも母親に「本屋さんと結婚しないとなれないんだよ」と言われて、その夢は心の奥底に押し込められた。やりたいことより、やれることを選んできた。でも大人になって、ある時、それを思い出した。

2017年3月11日。盛岡の大通に「Pono books & time」はオープンした。

「世界でいちばんやさしい本屋」――これがコンセプトだ。

新刊と中古本、そしてコワーキングスペースが一緒に息をしている。それは本を選ぶ時間であり、仕事をする場所であり、誰かと出会う場所。つまり、時間が淀まずに流れてゆく、柔らかな空間。

店に来て新しいことを始めたというお客さんも多い。「あなたも、おもしろいことを考えているんでしょ?やろうよ!」。小山さんの店からは、そんな声が聞こえるようだ。